小林一心堂武道具店の歴史
【写真】大正時代の小林家職人たち
【写真】初代、二代目 故・小林富次郎、三代目 故・小林正二
慶応三年(1867年)に初代が、鎧製作から剣道具の製造に転向。現在に、至っております。
左から、初代 小林富次郎、二代目 小林福太郎、三代目 次男 小林正二(剣道範士八段)
二代目 小林富次郎作の防具(昭和7年頃の作品)
二代目 小林富次郎作の防具が、上野の国立博物館に所蔵されています。「その防具を見たい」というお問合せを、たくさんの方から頂きました。残念ながら、一般展示品でないため、見られません。そこで、この度「剣道日本」の1991年3月号で特集して下さった写真を「剣道日本」の許可を得て、掲載いたします。
三代目 小林正二も、より良い防具を造るため、「防具を造っては、壊し」を繰り返し、大変だったそうです。なお、三菱の創始者、故岩崎小彌太氏の防具(明治の後半作)写真は、店内に飾っております。ぜひ、ご来店ください。
【写真】三代目 故・小林正二が製作したヌメ革防具
上記の写真以外にも多数の防具を製作しています。
Facebookにて、「小林一心堂武道具店」で検索し、ご覧ください。
【写真】三代目 故・小林正二が製作した 手もみクロザン革 小林オリジナル菊入特注胸
40~50年前、三代目 故・小林正二作 手もみクロザン革 小林オリジナル菊入特注胸です。
年月が経ち、徐々に菊が大きくなりました。
【写真】三代目 故・小林正二が製作した オーダー 透かし絵 60本胴
左下の写真は、竜の胴の下絵です。1年以上かけて、胴の全面に金と銀で絵を描き、その上に溜め漆をかけます。
その後、10年程度、絵は見えませんでしたが、漆が冴えてくると下絵が見えます。
三代目 故・小林正二が愛用していた胴には菊が描かれていました。また、竹林の胴も見たことがあります。
「心」「剣」などの文字で製作することもできます。永い年月をかけて浮き出てくる絵柄ですので、
後世に残したい防具の一つです。
三代目小林正二の免状
昭和50年 日本武道館より賜った表彰状です。平成3年には、東京都剣道連盟より表彰されております。
【写真】小林一心堂オリジナル 最高級防具(特注品)
2005年9月剣道日本 「気になる防具」にて紹介された二代目小林富次郎の次男 小林正二(故人)作の防具が
お手ごろ価格にて復活しました。
「三代目 小林正二作の防具と同じ仕様の防具を造って欲しい」という
多くのお客様からの声に応えて、四代目 稲垣 禮子が、小林正二作の復刻版を造っております。
防具について、詳細はこちらをご覧ください。
http://kobayashikendogu.main.jp/kendo/01-1page.html
【写真】全日本剣道連盟より感謝状を拝受しました
2016年2月22日全日本武道具協同組合の総会が行われました。
そこで、全日本剣道連盟より「昨年の世界大会における防具修理」と「これまでの剣道普及振興に貢献したこと」
に対する、感謝状を私を含めた13名が拝受しました。今後とも、世界での剣道普及に尽力いたします。
【写真】2016年10月25日授与式 4代目店主 稲垣禮子が、
荒川マイスター 技能功労者(武道具修理工)に認定されました。
地元のお客様から「荒川マイスター」に推薦していただき、面接、実技、功績などの審査の結果、
今年度の荒川マイスター(武道具修理工)と認定されました。武道具店について、30年以上前は
「防具や竹刀などの修理ができないと、商売が成り立たない」と言われていました。
しかし、現在ではインターネット通販の台頭で、修理の技術を持った老舗の廃業が続いています。
私は、防具は身を守るもので、「体のサイズに合っているか?」「打突の痛みが無いか?」
「防具を修理しながら大切に使うこと」が、とても重要だと思います。
今後も、この信念と修理技術で、武道の発展に寄与できるよう、精進いたします。
【荒川区老舗事業所功労表彰】
2019年10月29日に荒川区から荒川区老舗事業所功労表彰を拝受いたしました。当店は、創業152年です。
対象は、100年以上事業を継続していて荒川区での事業継続年数が、70年以上の事業所です。
長年にわたり当店をご愛顧いただいたお客様と当店にて働いてくださった従業員の皆様の
おかげと心より感謝いたします。
【盾の写真】
左は、平成28年に拝受した「荒川マイスター」の盾。右は、この度の老舗認定で拝受した「老舗」の盾です。